キャッシング・消費者金融の基礎知識・マメ知識

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借入額が次第に増加していく場合は生活水準が合っていません

キャッシングローンなどが無く、お金を借りることが今ほど簡単ではない時代には、自分の生活は収入に見合った生活をするより他ありませんでした。またそのころの社会は、まだ貧しかったため、生活水準が高かかろうが、低かろうがあまり気にするようなことは有りませんでした。しかし高度成長期を経て社会全体が貧しさから抜け出してくると、低い生活水準の人を蔑視するような風潮がいつの間にか出来てしまい、外面的に生活水準を高く見せようという人も増えてきました。

要するに見栄を張って無理をしている人がいるわけです。この頃になると、消費者金融という業界が出来て比較的容易にお金を借りることが出来るようになったため、このような人も、比較的高い生活水準をある程度は保つことが出来るようになりました。しかし、このような場合、もともと無理の上に成り立っているものですから、遅い早いの違いはありますが、いつかは破綻することになります。借入額が次第に膨らむというのはこのような場合に該当します。

自分の借入額を見て下さい。次第に借入額が増えている場合には要注意です。借入額が借入限度額に達したときどうするつもりですか。他のキャッシングローンを使うのでしょうか、それらのキャッシングローンの借り入れ総額が年収の3分の1に達したときどうしますか。もうそれ以上、まっとうな金融機関からは借りることが出来なくなりますよ。さてどうしますか、闇金を使いますか、そこまで行くともう返済が難しいことも自分で分かるでしょう。

そういうことにならないためには、今のうちに借入額が減少に転ずるような方法を講じることです。それにはまず何にそんなにお金を使っているのか正確に把握する必要が有ります。全ての支出を洗い出して何にいくら使っているのか分かるようにしてください。それから、不要不急のものは生活から排除し、それでも足りないときは、生活水準を維持することを諦めて、レベルを落とすことを考えましょう。収入と支出が釣り合った所が自分に合った生活水準ということになります。

最近日本は成熟した先進国となり、外の目などを気にせず、このような見栄で生活している人は徐々に少なくなって来ています。多くの人は自分に見合った生活が楽しめるようになって来ました。しかし、現在に至ってもまだまだ競争意識が高く見栄を張りたがる人も大勢います。そのような人は、そうではない人から見て、逆に嘲笑の対象になっていることを覚えておきましょう。もっと自分の生活を大切にすることを考えてください。

利用中に困らないように消費者金融のことを良く知ることから始めよう

現在では消費者金融という呼称が一般的ですが、以前は主にサラリーマンをターゲットにしていた関係でサラリーマン金融(通称サラ金)などと呼ばれていた時期があり、この時期に高金利の悪徳業者なども多かった関係で、消費者金融に対して未だに暗く悪いイメージを抱いている人も少なくありません。しかし現在では法整備もあり堅実な業者が増えて日本人のうち10人に1人は利用しているとされるまでに成長してきました。今後もこの傾向は変らないと思われます。

以前は金融機関といえば銀行や信用金庫などしか有りませんでしたが、戦後は産業の復興に力を入れていたため、なかなか個人がお金を借りるのは難しい状態が続いていました。個人への融資が始まっても担保や保障などの条件が厳しくこれを確保することはなかなかできるものではありませんでした。そこで1950年代後半になって登場してきたのが消費者金融です。当初は法整備も進んでおらず、高金利で強引な取立てなども行われることが多かったため社会問題化することも少なく有りませんでした。

1970年代には前記のようにサラリーマン金融と呼ばれていましたが、体質は相変わらずで、返済に窮するとサラ金地獄といわれるような厳しい取り立ても行われていました。このため、法整備が進んで、上限金利が決められるようになりました。多くの消費者金融ではこの上限金利内で貸付が行われるようになりましたが、違法ですがこれに従わず相変わらず高金利で貸し付ける業者も残り、これ等を闇金と呼ぶようになりました。闇金では現在でも以前のような取立ても行われることがあります。

消費者金融が現在のように成長してきたのは、バブル崩壊で経済的に行き詰ってしまった家庭が増えたことがきっかけとなりました。その後も、業界の努力もあり、以前のような暗いイメージの店舗ではなくきれいで女性でも入りやすい店舗になったことや、TVコマーシャルでのやわらかいイメージ作り、自動契約機の設置、女性による対応などで、利用環境を整備したことなどにより成長を続けています。

現在では大手の消費者金融業者は大手銀行と提携するなど、健全な業務を行い安心して利用できるようになって来ましたが、中小の業者の中には、まだまだサラ金の頃の体質を引きずっている所もあり、厳しい取立てが行われるようなところも有ります。大手では審査に通ることが難しいような人は、徐々に審査の甘い業者に移るようになりますが、闇金とは言いませんが安易に利用するにはリスクの高い業者はまだまだあるということを憶えておきましょう。

キャッシングローンをギャンブルに注ぎ込むのは絶対に止めましょう

キャッシングローンは大変利用し易いもので、用途も定められていないので何に使おうと問題は無いのですが、普通に考えれば生活費に余裕が無いようなときにちょっとしたつなぎとして使うというのが一般的でしょう。たまのレジャーなどに利用する場合も考えられます。しかし、中にはギャンブルに使うためにこのキャッシングローンを利用するという人もいてそれが社会問題化するようなこともあります。はっきり言ってあきれたものです。

最も特徴的な事例が主婦のパチンコ依存症です。これは特に専業主婦が、日頃のストレスを発散するためなどの理由で、パチンコにのめり込み、自己資金が無くなって、キャッシングローンに手を出し、借金が膨らんで自分ではどうにもならなくなってしまうというものです。以前はこのために身を持ち崩す人が多数出ることになってしまい社会問題化することになったこともあります。これが引き金になって、改正貸金業法によって年収の3分の1までしか借りられないという既定が設けられ、収入の無い専業主婦の借入を抑制することになりました。

ただ専業主婦に限らず、公営ギャンブルを中心に多くの人がキャッシングローンで借入したお金で一攫千金を狙い、実際には窮地に追い込まれてしまう人が多数存在します。こういう人は自分だけでなく、影では家族も一緒に大変な迷惑を蒙っていることを忘れないようにして欲しいものです。ただしパチンコ依存症をはじめとした、これらのギャンブル依存症とでも呼べそうな人たちは、自分だけでは立ち直るのは難しいということを家族も知っておく必要が有ります。

このようなギャンブル依存症に陥ってしまった人は、一種の病気と捉えることが出来ます。自分ではどうしようもなく、ただただギャンブルを続けてしまう。ただし自分ではなかなかそのことを病気と捉えることが出来きないため、家族や身近の人はそういう症状を見つけた場合は、すぐに当人を説得して診療内科を受診することを勧めます。自分の病気を認めたくない場合にはかなり抵抗されるかもしれませんが、止めさせるためには必要なことです。

ギャンブルというのは統計的に言って、一時は儲かったとしても、続けていけば必ず失敗します。ですからそもそも勝敗は関係なく単なる遊びと考える人以外は、行ってはいけないのです。依存症までは行っていないが、ギャンブル好きな人は理性の働いている間に、そのことをよく理解して、止められるうちに止めてしまいましょう。ギャンブルに注ぐお金をもっと他の有意義なことに役立てることを考えてください。

ブラック判定は金融機関によって様々!すぐに諦めてはいけません

キャッシングローンをはじめ各種ローンなどの契約額や、返済状況、返済に支障が出る事故情報などを記録した信用情報は、新たなキャッシングローンの申込み時の審査などに利用されます。この情報内の内容によっては融資不適格(いわゆるブラック)と判定され、キャッシングローンをはじめ様々なローンを利用することが出来ません。とくに注目されるのが事故情報で、返済期限になっても返済していなかったりした事がある場合に記録されます。

ただし信用情報の中にブラックリストのようなものがあるのではなく、あくまでその人がブラックか否かを判定するのは、その情報を解釈する金融機関側の判断です。したがって例えば審査の厳しい銀行系のキャッシングローンではブラックの判定であっても、消費者金融系のキャッシングローンでは審査を通る可能性はあります。ただし審査が甘くなるにしたがって金利が上がったり、取立てが厳しかったり徐々に怖い業者になる傾向が有ります。

それでも駄目な場合には、まっとうな業者ではもはや無理で、貸してくれるのは闇金しかないという状態になります。もちろんそんなところから借りてはいけません。先ず考えなければいけないのはなぜ自分がブラックになるに至ったのかということです。最初からブラックになろうなどと考えている人はもちろんいませんから、なりたくてなったわけではないはずです。殆どの場合には以前借りたローンの返済計画が杜撰で、途中で破綻してしまったというものです。

そこまで至ってさらに借りようというのは、かなり虫のいい話といわざるを得ません、まずは自分の信用を回復することを優先しなければなりません。それまでの間は新たなローンを組むことなど考えず、収入に見合った生活レベルまで落としてしっかり働いて収入を増やし少しずつ生活レベルを向上させていけば良いのです。地道に頑張れば5年後、10年後には信用力も回復してくるでしょう。そうなる頃にはローンを必要としないような生活が出来るようになるかもしれません。

ブラックになってしまうと狡賢い人は結婚や養子縁組をして名前を替え、新たなローンを組むというようなことを行う人がいますが、これは犯罪まがいの行為であって、そもそもこうやってローンを組んだとしても、自分の生活習慣自体が変らなければ、近い将来またブラックに陥る可能性が高い筈です。したがってこのような方法は一時的な逃げ手であって根本的な解決にはならないということを覚えておきましょう。

キャッシングを上手に利用するために改正貸金業法を理解しておこう

従来銀行から融資を受ける場合は担保が必要となり、担保が無い人には十分返済能力があるにもかかわらず、なかなか融資を受けることが難しい状態でしたが、担保を取らず融資を行う消費者金融ができて多くの人が融資を受けることが出来るようになりました。しかし、当初はこの消費者金融を規制・管理する法律が無かったことから利用者との間で問題が起こることも多く、これを規制・管理するために1983年に出来たのが貸金業法(当初は貸金業の規制等に関する法律)です。

その後、法外な利息を取っているような闇金を規制するための改正などを経て、2006年に成立したのが現在の改正貸金業法です。この改正では、従来利息制限法と出資法で差があった上限金利(この間の金利をグレーゾーン金利と言う)を撤廃して利息制限法の20.0%を上限金利とし、これ以上の金利での契約が出来なくなりました。これによって出資法の上限以上の金利は従来どおり刑事罰の対象となり、従来のグレーゾーンの金利は行政処分の対象になっています。(⇒グレーゾーン金利とは

今回の改正でのもう1つの大きな改正点は過剰貸付けの抑制(総量規制)と呼ばれるもので、原則として融資の上限が前年の収入の3分の1までとされたことです。これは1つの業者内だけではなく、何社かから融資を受けたとしても全部合わせた上限になるため、収入が少ない場合には、必要とするお金を借りることが出来ない場合も出てきます。これは従来収入のない専業主婦などに融資を行った結果、返済に窮し、様々な問題を惹き起こしたことも1つの原因になっています。(⇒キャッシングの総量規制とは何か

これ等のほかこの改正では、貸金業協会の自主規制、夜間および日中の厳しい取立ての規制、生命保険金による返済の禁止、特定公正証書作成の委任状取得の禁止などが含まれており、従来消費者金融に付きまとっていた闇の部分にメスが入れられ、利用者保護の色彩の強い改正になっています。キャッシングを利用する際、これ等に抵触するような要求を出された場合には、その業者は闇金かそれに近い業者ではないかと思われますので、すぐに退散して下さい。

これ等の改正によりまっとうな消費者金融は大変利用し易くなりました。しかし、従来消費者金融を何社か利用してお金をやりくりしていた人が総量規制によって利用できなくなった場合、最後の手段としてまっとうでない消費者金融要するに闇金に手を出さざるを得ない状況に追い込まれることも問題になっています。もしこのような理由で融資を断わられて、困窮している場合には、闇金に手を出すのではなく、公的機関で相談することを勧めます。

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